札幌市の地盤概況
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西部地域

 この地域は、琴似川及び発寒川によって造られた扇状地で、
琴似側扇状地区は豊平川の運搬推積物もかなり混入していると考えられる。

 地層は山の手、宮ノ森付近では、褐色の砂質粘土層が0.5〜2.0mの範囲で表土として
存在し、この下層に火山岩系の砂礫層がある。
しかし札樽国道付近より北部地帯に至ると地層が乱れていて、
灰色の粘土又はシルト層が混交して軟弱な地盤となっているところもあり、
信頼する砂礫層は深部に至らないと見出されない。

 これに対して発寒川によってつくられた扇状地は、山の手の地域では表土が
ほとんどなく、砂礫層が地表に現れてその下部は人頭ないし拳大前後の安山岩、
泥岩、頁岩類の礫漕となっている。
この砂礫層は北部に至るにしたがって順次深部に存在して、札樽国道付近で1.0〜2.0m、
琴似駅付近では4.0m程度の下層に見出される。
しかし一般的に見て建築地盤としては良好な地域といえる。


西北部地域

 主として発寒川の沖積土(篠路埴土)からなっている地域で、
上層は比較的柔らかな褐色の粘土層である。
発寒、新琴似ではこの下層は灰色ないし灰褐色の粘土層又は、ところによりシルト、砂、
あるいはこれらの混合層が互層となって地表面下6.0〜10.0mまで続いている。
ただこの柔らかな粘土層は、屯田町、篠路太平地区付近ではやや浅くなり、
茨戸付近では地表面下2.0〜3.0m程度で、その下部層が中位の砂層あるいは砂礫層
となっている。
また発寒より下手稲方面は、発寒泥炭地と呼ばれている泥炭層が、
地表面下2.0〜4.0mの範囲で存在している。

 このように本地域は、上層部分が長期許容地耐力度として5ton/u以下の軟弱な
粘土層の所が多いので、建築地盤として良好な地域とはいえない。


北部地域

 札幌市北5条付近から麻生町、栄町付近に至る一帯は、
豊平川の沖積土(北部札幌埴土)で構成されている。

 地盤の上層部は砂質粘土で、北部に行くに従って粘土質に変わっているが、
区によっては所により泥炭土を挟み、層中には、
かなり大きな流木とみられる埋木が散乱していることがある。
この下層は一般に砂又は砂礫層で、その深さは桑園付近で地表面下3.0〜4.0m程度で、
北部に行くにしたがって深くなる。

 また伏籠川地域の苗穂町、丘珠町、上篠路一帯は、前地域同様に豊平川の沖積土
(地質上から伏籠川地域一帯を丘珠埴土と称する)である。
したがって地層状況、土質特性も前者と大差なく、上層は砂質土で、
この下部はほとんど砂層である。


東部及び東北部地域


 
本地域は、厚別泥炭地、大谷地泥炭地があり、東北部は、対雁泥炭地となって
いるので、この方面は地盤が極めて軟弱である。
この泥炭層は、東部の白石町
米里付近で深度が7.0〜8.0mにもおよんでいるため、
札幌市の建築地盤としては、最も不適当な地域とみなすことができる。
なお対雁泥炭地の西側、
モエレ沼付近及びその北側の篠路町福移、拓北地区も、
上層は粘土混じり泥炭層で軟弱地盤地域である。



東南部地域


 
東南部の丘陵地帯は、主に火山噴出物及び推積物で構成され、
豊平浮石層、月寒火山灰層と言われている。

 地層は、まだ火山灰の組成を残している黄褐色の粘土が主体
であるが、月寒川、厚別流域では安山岩の小礫が混じった
火山灰質砂層があり、
また所によっては火山礫が混じっている。
一般にこの層は深部になるにしたがって、よくしまっていて
深さ10mを越えると団結している。









中央部、南部地域


 
この地域は、豊平川によってつくられた典型的な扇状地で(札幌扇状推積地)、
地層は主として砂礫によって構成されているが、上層の役2.0m程度の部分は
赤褐色のローム層となっている。ただ本地域の一部は、この上層が非常にゆるく、
下層の砂礫層が地表面下3.0〜6.0mの深部にあり、
建築地盤として必ずしも良好といえない所もあるが、
全般的に見て札幌市の地盤としては最も良好な地域である。


札幌市近郊


 
小樽市銭函から石狩町にかけての日本海に面した低地帯は、
紅葉砂丘を境として海岸側では、均等係数が1.2〜1.5程度の細粒かつ等粒の
砂層が推積し、その下部に砂礫層がある。
また砂丘より内陸側は表層の砂質土に続き、その下部が前者より上層部に
層厚30〜50cmの泥炭が推積している。

 
太美、当別、江別地区は、石狩川を主体とし、これに合流する当別川、
江別川などの推積物の地域で、地層を構成する沖積土はシルト質土又は細砂が
主であるが、これら各河川の氾濫にょり胆振泥炭地、篠路泥炭地、対雁泥炭地など
各地区に高位泥炭を主体とした厚い泥炭層があり、建築地盤として問題の多い
地域である。

 
野幌、広島、清田地区は、東部の千歳川流域に点在する低位泥炭地を除けば、
第四紀共積世の恵庭火山噴出物と支笏火山噴出物である浮石及び火山灰層で地盤ができている。

                        「札幌市の地盤資料集」北海道立寒地研究所による



    



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